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外壁塗装で木部(木製部分)はどう塗る?費用相場と剥がれやすい理由を施工管理8年が解説

外壁塗装で木部(木製の破風・軒天・ウッドデッキ・玄関まわり)はどう塗る?施工管理8年の二級建築士が、塗料の種類(造膜型・浸透型)、費用相場、木部が剥がれやすい理由と長持ちさせるコツを解説します。

森田 健 二級建築士 監修

ゼネコン施工管理8年|二級建築士

・ 読了 約10分

※本記事はプロモーションを含みます。

「外壁は塗るけど、木の部分ってどうなるの?」——破風や軒天、玄関まわり、ウッドデッキなど、家には意外と木製の箇所があります。木部は外壁材(サイディングやモルタル)とは性質がまったく違い、伸縮しやすく水を吸うため、専用の考え方で塗らないとすぐに剥がれます。ここを鉄部や外壁と同じ感覚で塗ると、数年で塗膜がめくれて後悔することになります。

私はゼネコンで施工管理を8年務めた二級建築士です。木部は「呼吸する素材」で、鉄やサイディングとは劣化のしかたも塗り方の正解も異なります。その違いを踏まえて、木部塗装の費用相場・塗料の選び方・長持ちさせるコツを、施主が判断できる形で整理します。

📌 結論(先に書きます)

  • 木部は伸縮・吸水するため、外壁と同じ塗料・同じ塗り方では剥がれやすい
  • 塗料は大きく**造膜型(表面に膜を作る)浸透型(木に染み込ませる)**の2種類。木部の状態で使い分ける
  • 木部塗装は**付帯部(別途)**として見積もられることが多く、範囲があいまいだと追加費用の火種になる
  • 傷みが激しい木部は、塗装より交換のほうが結果的に安くなることもある
  • 見積もりでは「どの木部を・どの塗料で・何回塗るか」を必ず書面で確認する

この記事で解決できる疑問

  • 家のどこが「木部」にあたるのか
  • 木部は外壁と何が違い、なぜ剥がれやすいのか
  • 木部に使う塗料(造膜型・浸透型)の違いは?
  • 木部塗装の費用相場はいくらか
  • 木部を長持ちさせるコツと、交換すべきタイミング

ひとつずつ整理していきます。

そもそも「木部」とはどこ?

木部とは、家の中で木材でできている塗装対象の総称です。近年の住宅は木部が減っていますが、築年数が古い家や和風の家では意外と多く残っています。代表的な箇所を挙げます。

木部の箇所どこにある傷みやすさ
破風(はふ)・鼻隠し屋根の端の板雨・日射を直接受け傷みやすい
軒天(のきてん)の一部軒の裏側湿気がこもりやすい。木製の場合あり
木製の外壁(板張り・下見板)外壁そのもの全面が木で最も塗装が難しい
ウッドデッキ・濡れ縁庭・掃き出し窓の外雨ざらしで最も劣化が早い
玄関ドア・木製の格子・柱玄関まわり見た目に直結し、剥がれが目立つ
雨戸の戸袋(木製の場合)窓まわり開閉・日射で塗膜が傷みやすい

軒天や破風など、木部と共通する付帯部の考え方は外壁塗装の付帯部塗装とは|軒天・破風・雨樋の費用にまとめています。軒天単体の判断は軒天(のきてん)の塗装は必要?を参照してください。

木部が外壁より剥がれやすい理由

木部塗装で失敗が多いのは、木という素材の特性を無視して塗るからです。木部が外壁より扱いにくい理由は3つあります。

  1. 伸縮する——木は湿度で膨らんだり縮んだりします。表面に硬い塗膜を作ると、木の動きに塗膜がついていけず、割れて剥がれます。
  2. 水を吸う——木は吸水性が高く、塗膜の下に水が回ると内側から押し上げられて膨れ・剥がれが起きます。
  3. 日射・雨に弱い——破風やウッドデッキは直射日光と雨を直接受け、外壁より過酷な環境にさらされます。

この3つの理由から、木部は外壁より塗り替え周期が短くなるのが普通です。外壁が10〜13年もつ場合でも、ウッドデッキや破風は数年ごとの手入れが必要になることもあります。

💡 木部は「呼吸する素材」。塗膜でガチガチに固めるより、木の動きを許容する塗り方が長持ちのコツです。

木部の塗料は「造膜型」と「浸透型」の2種類

木部に使う塗料は、大きく2つの考え方に分かれます。ここが外壁塗装との一番の違いです。

タイプ仕組み見た目向く箇所・特徴
造膜型(ぞうまくがた)表面に塗膜を作って保護する木目が隠れる/不透明破風・格子など。塗膜が厚く保護力は高いが、剥がれるとめくれる
浸透型(しんとうがた)木に染み込んで内部から保護する木目が活きる/自然な風合いウッドデッキ・木製外壁など。膜を作らないため剥がれにくいが、こまめな再塗装が必要

造膜型が向くケース

破風・鼻隠し・木製の格子・雨戸の戸袋など、しっかり色をつけて保護したい箇所には造膜型が使われます。塗膜が厚いぶん保護力は高いですが、いったん剥がれ始めると塗膜ごとめくれるため、下地処理(旧塗膜の除去・ケレン)が重要になります。

浸透型が向くケース

ウッドデッキや板張りの木製外壁など、木目や自然な風合いを活かしたい箇所には浸透型(キシラデコールなどに代表される含浸系)が使われます。膜を作らないので剥がれにくい一方、保護力は造膜型より穏やかで、1〜3年ごとの再塗装が前提になります。

⚠️ すでに造膜型で塗られている木部に、あとから浸透型を上塗りしても染み込みません。逆もしかりで、既存の塗料と相性を見て選ぶ必要があります。木部の履歴が分からない場合は、業者に確認してもらいましょう。

木部塗装の費用相場

木部塗装は面積が小さいため、単価より**「一式いくらで、どこまで含むか」が重要になります。あくまで目安**として整理します。

木部の箇所費用の目安備考
破風・鼻隠し700〜1,200円/m 程度造膜型。長さで変動
木製の格子・柱数千〜数万円/箇所形状・本数で変動
ウッドデッキ面積・状態で数万円〜浸透型の再塗装。傷みが激しいと下地処理が増える
玄関ドア(木製)数万円〜研磨・塗り重ねの手間で変動

※すべて一般的な目安です。木部は下地の傷み具合で手間が大きく変わるため、確定金額は現地調査後の見積もりで必ず確認してください。外壁本体を含む総額の考え方は外壁塗装の費用相場|坪数・面積別の目安を参照してください。

木部塗装で気をつけたいのが、「付帯部一式」に含まれているのか別途なのかという点です。木部は手間がかかるため、外壁の見積もりに含まれていないことがあります。「一式」表記の落とし穴は外壁塗装の付帯部塗装とはで詳しく解説しています。

「塗る」より「交換」が得なケースもある

木部は劣化が進むと、塗装しても長持ちしません。次のような状態なら、塗装より交換を検討したほうが結果的に安くなることがあります。

  • 木がブヨブヨに腐っている、指で押すとへこむ
  • 大きく割れている・欠けている
  • シロアリの食害跡がある
  • 何度も塗り重ねて塗膜がボロボロになっている

腐った木に塗装しても、内部の劣化は止まらず、数年でまた傷みます。とくに破風や鼻隠しは雨仕舞い(雨漏り防止)に関わるため、傷みが激しければ交換や板金巻き(金属で覆う方法)を検討する価値があります。判断に迷う場合は、外壁は塗装・張り替え・カバー工法どれが得?の考え方も参考になります。

木部を長持ちさせるコツ

  • 下地処理を省かない——旧塗膜の除去・研磨(ケレン)を丁寧にやるかで寿命が大きく変わります。
  • こまめに塗り直す——特にウッドデッキなど浸透型の箇所は、傷んでから直すより、傷む前に薄く塗り重ねるほうが長持ちします。
  • 水はけを良くする——木部の下に水がたまらないよう、周囲の排水や勾配にも気を配ります。
  • 外壁と同じタイミングでまとめる——足場が必要な高所の木部(破風など)は、外壁塗装と同じ足場でまとめると足場代がムダになりません。足場の考え方は外壁塗装の足場費用はいくら?を参照してください。

木部塗装チェックリスト

見積もり時に、次の項目を確認すれば木部まわりの失敗はほぼ防げます。

  • どの木部を塗るのか(破風・格子・デッキなど)が明記されているか
  • 造膜型か浸透型か、塗料の種類が説明されたか
  • 木部塗装が「付帯部一式」に含まれるか、別途かが分かるか
  • 下地処理(ケレン・旧塗膜除去)の有無が書かれているか
  • 腐食・割れがひどい木部は交換を検討したか
  • 高所の木部は外壁と同じ足場でまとめられているか

まとめ

  • 木部は伸縮・吸水するため、外壁と同じ塗り方では剥がれやすい
  • 塗料は造膜型(膜を作る)と浸透型(染み込ませる)の2種類を使い分ける
  • 木部塗装は付帯部として別途になりがち。範囲を書面で確認する
  • 腐食・割れがひどい木部は、塗装より交換が得なこともある
  • 高所の木部は外壁と同じ足場でまとめると足場代がムダにならない
  • 見積書では「どの木部を・どの塗料で・何回塗るか」を必ず確認する

木部は面積こそ小さいものの、見た目に直結し、雨仕舞いにも関わる大切な部分です。外壁とまとめて計画し、複数社の見積もりで「どこまで含むか」を横並びで確かめてから決めましょう。

条件を揃えた見積もりを複数社から効率よく集めるなら、一括見積もりサービスが便利です。

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よくある質問(FAQ)

Q. 木部も外壁と同じ塗料で塗って大丈夫ですか? A. おすすめしません。木は伸縮・吸水するため、外壁用の硬い塗膜では動きについていけず割れて剥がれます。木部には造膜型・浸透型など木部専用の塗料を使うのが基本です。

Q. ウッドデッキの塗り替え周期はどれくらいですか? A. 雨ざらしで劣化が早いため、浸透型塗料なら1〜3年ごとの再塗装が目安です。傷んでから直すより、傷む前に薄く塗り重ねるほうが長持ちします。

Q. 木部塗装は外壁塗装の見積もりに含まれていますか? A. 含まれていないことがあります。木部は手間がかかるため付帯部として別途になりがちです。「どの木部が含まれるか」を見積書で必ず確認してください。

Q. 腐りかけの木部でも塗装すれば直りますか? A. 塗装では内部の腐食は止まりません。指で押してへこむ・大きく割れているなどの状態なら、塗装より交換や板金巻きを検討したほうが結果的に安くなることがあります。

Q. 木目を活かしたいのですが、どんな塗料を選べばいいですか? A. 浸透型(含浸系)塗料が向きます。木に染み込んで木目を活かしつつ保護しますが、膜を作らないぶんこまめな再塗装が前提です。色をしっかりつけて保護したい場合は造膜型を選びます。

外壁塗装の見積もり、相場と比べていますか?

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